4月にはチューリップフェアでにぎわう砺波市チューリップ公園。
そこの敷地の端にある『砺波郷土資料館』
砺波市指定文化財になっているその建物は、
旧中越銀行本店だったもの。
明治期にたくさんできた銀行。。。
多くの豪勢な建物ができ、その役目を終えた後は、
全国のあちこちの市や町に譲渡されるような形で
保存・活用されていると思います。
催事展示を見るついでといっては何ですが、
『金唐革紙(きんからかわかみ)』が気になり、
久しぶりに行ってきました。
金唐革紙というのは、丸太状の木のロールに彫刻し、
凸版印刷の要領でエンボス加工したものに、
漆や膠などで彩色した和紙です。
建物の天井や壁の装飾に壁紙として使われた物。
こちらの建物では1階の吹き抜けの天井なので、よく見えない。
「ちょっと興味があってよく見たいのですが・・・」
そう言ったら館長さんが親切に、
「それに興味を持って来てくれる人はほとんどいないから」
と、快くいろいろ案内をいただきました。
各部屋の天井は、ほぼ金唐革紙で、
国内でこれほど残っているのはココだけらしい。
明治期に流行ったコリント様式で内装が施され、
そのほか、ドアや窓の取手金具、床、テーブル、照明、
あらためて見ると、どれもこれも素晴らしい装飾。
材もケヤキの銘木をふんだんに。
木彫の装飾は井波の職人の仕事。
真鍮などの装飾や金具は高岡の職人の仕事。
ブログでは書ききれないので、気になった方、
ぜひ足を運んでご覧ください。
『砺波郷土資料館』という堅いその名称が、
一般には興味を持たれにくいのかも。
歴史映画のロケに使えるほどの状態の良さ。
今回、ちょっと尋ねただけで、いろいろ説明もくださって、
ゆっくり眺めてきました。感謝。
なんでも言ってみるもんだなぁと思いました。