2010年12月3日金曜日

明治の空気を感じる砺波郷土資料館

4月にはチューリップフェアでにぎわう砺波市チューリップ公園。
そこの敷地の端にある『砺波郷土資料館』

砺波市指定文化財になっているその建物は、
旧中越銀行本店だったもの。


明治期にたくさんできた銀行。。。
多くの豪勢な建物ができ、その役目を終えた後は、
全国のあちこちの市や町に譲渡されるような形で
保存・活用されていると思います。

催事展示を見るついでといっては何ですが、
『金唐革紙(きんからかわかみ)』が気になり、
久しぶりに行ってきました。

金唐革紙というのは、丸太状の木のロールに彫刻し、
凸版印刷の要領でエンボス加工したものに、
漆や膠などで彩色した和紙です。
建物の天井や壁の装飾に壁紙として使われた物。

こちらの建物では1階の吹き抜けの天井なので、よく見えない。
「ちょっと興味があってよく見たいのですが・・・」
そう言ったら館長さんが親切に、
「それに興味を持って来てくれる人はほとんどいないから」
と、快くいろいろ案内をいただきました。


各部屋の天井は、ほぼ金唐革紙で、
国内でこれほど残っているのはココだけらしい。

明治期に流行ったコリント様式で内装が施され、
そのほか、ドアや窓の取手金具、床、テーブル、照明、
あらためて見ると、どれもこれも素晴らしい装飾。
材もケヤキの銘木をふんだんに。


木彫の装飾は井波の職人の仕事。
真鍮などの装飾や金具は高岡の職人の仕事。

ブログでは書ききれないので、気になった方、
ぜひ足を運んでご覧ください。

『砺波郷土資料館』という堅いその名称が、
一般には興味を持たれにくいのかも。
歴史映画のロケに使えるほどの状態の良さ。

今回、ちょっと尋ねただけで、いろいろ説明もくださって、
ゆっくり眺めてきました。感謝。
なんでも言ってみるもんだなぁと思いました。

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