Gallery-Zuian

2010年11月4日木曜日

瑞泉寺式台門(勅使門)


大きな「菊の御紋」に豪奢な唐破風。
南砺市指定文化財の瑞泉寺式台門(しきだいもん)です。

宝暦12年(1762)の大火で消失した瑞泉寺。
その後、寛政4年(1792)にこの式台門の再建が進められました。

菊の紋があるこの門は、勅使参向の際の出入りに使用。
今でいう宮家の方々がいらっしゃるときに使われるわけですね。
なので『勅使門』とか『菊の門』とも呼ばれてます。

建造物としてももちろん素晴らしいですが、
やはり彫刻の町井波。
彫り物を凝視していただきたいです!


瑞泉寺の彫刻で注目度No.1は、山門の一匹龍ですが、
この式台門の『獅子の子落とし』も代表的な彫り物です。
井波彫刻の源流ともされるこの彫刻は、なんていうか、、、
とにかく勢いがあります。構図も素晴らしいです。

200年余りの月日を経た枯れ具合もなんともいえません。
門扉上の蟇股※1の『莫(獏)』もいい味だしてます。
(あの悪夢を食べるという想像上の動物ですよ)

お寺の彫刻は、当時の彫物師のデザインセンスが秀逸。
想像で作ったモノが多いからとってもユニーク。
こんな書き方したら怒られそう。。。ですが、
いつみても見とれてしまいます。

私は彫刻師ではないので、技術云々より、
造形の美しさに惹かれます。
アニマル好きとしては仙人などより、
象さんの鼻をなでなでしたいです。(アブナイですか?)

お寺へ来て「あら、でっかいねー」「りっぱだねー」と、
さらりと見て回る方も多いかもしれませんが、
随所にある彫刻をじっくり見て欲しいです。ぜひ☆

※1蟇股(かえるまた)
・・・蛙の足のように“八”の字型をした、建造物を支えるような形をした
日本建築の建築部位、デス。こんな説明でいいのでしょうか m(_ _)m

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